0120-101-158

交通事故の赤い本・青い本とは?【適正基準の慰謝料】を請求する方法

「交通事故の被害にあってケガをした…慰謝料の額ってどうやって決まるの?」 「適正な額の賠償金を請求したいけど、妥当な金額の出し方は?」

交通事故の被害にあった方にはいろいろな不安がつきまとうと思います。 ケガの治療が少し落ち着いてきてからは、特にお金のことが気になっていませんか?

交通事故の被害にあったら、加害者に(加害者が任意保険に入っていれば保険会社に)損害賠償を請求することができます。

この記事をお読みの方の中には、保険会社からすでに示談金の提示があった方もいるでしょう。 しかし、その額が妥当なものなのかどうかわからずに、どうしたものかと悩んでいませんか?

交通事故の慰謝料を含めた示談金(損害賠償金)は、何を基準に、どんな計算方法で算出されているんでしょうか?

実は、保険会社が提示してきている示談金の金額は、保険会社の基準にすぎません。 「任意保険基準」と呼ばれる、各保険会社独自の基準です。 保険会社が提示する示談金は、たいてい低い金額を見積もってきています。

交通事故の適正な損害額を算出する場合の基準が書かれている本に、「赤い本」「青い本」と呼ばれるものがあります。 交通事故にあわれた方は、赤い本や青い本の存在を耳にしたことはあっても、具体的な中身や両者の違いまではよく知らないと思います。

この記事では、交通事故の赤い本と青い本とはなにか?交通事故の示談金を適正な基準でもらうにはどうすればいいか?を解説します。

交通事故の赤い本とは

「赤い本」は交通事故の損害項目ごとに、裁判の判例と損害賠償の基準が書かれている本です。

赤い本の正式名称

赤い本の正式名称は「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」といいます。 表面のカバー全体が赤であることが由来で、通称「赤い本」と呼ばれているんです。

赤い本は、「日弁連交通事故相談センター東京支部」が毎年発行している本で、交通事故の損害項目ごとに、損害賠償金を計算するための基準が掲載されています。

赤い本の役割

赤い本は、東京地裁の実務に基づいて、交通事故の裁判例の傾向をまとめ、出版されたもので、交通事故における示談金・損害賠償金の基準として、弁護士が交渉するときに用いるものです。

弁護士基準は、赤い本基準で慰謝料を含む損害賠償額を算出したものです。

通常、被害者が加害者側の保険会社と保険料の示談交渉をするとき、何も主張をしなければ、自賠責基準や任意保険基準で慰謝料などの損害賠償額が算出されます。

自賠責基準は最低限の補償となる基準ですが、任意保険基準は保険会社独自の基準となるため、保険会社によって異なります。 自賠責保険基準より高いこともあれば、場合によってはほぼ変わらないケースあります。

これらに対して弁護士基準は最も高い基準であり、過去の判例をもとに算出するので、説得力がある基準でもあります。

この弁護士基準で慰謝料を計算する際に、「赤い本」や「青い本」が関わってくるんです。

交通事故の慰謝料で損をしないために、知っておくべき3つの基準

ポイント

1.交通事故の慰謝料の基準は3つある
(1)自賠責基準…最低限の補償
(2)任意保険基準…自賠責基準と同じか少し多いくらい
(3)裁判基準(弁護士基準)…裁判の判例を基にした赤本が基準となるので適正かつ最も高額

2.弁護士が慰謝料の示談交渉をする際に裁判基準で交渉するが、その時に赤い本を基準に交渉する

赤い本には過失割合の基準も掲載

赤い本には交通事故の損害項目ごとに最新のものを含め多くの裁判の判例が掲載されているほか、過失割合の基準についても掲載されています。

弁護士の実務の中では過失割合の基準は「別冊判例タイムズ」というものが用いられていますが、別冊判例タイムズを圧縮した形で掲載されています。

交通事故の赤い本は上下巻セット

赤本は、交通事故の損害賠償金の計算基準が掲載された上巻「基準編」と、講演録が掲載された下巻「講演録編」の2巻セットになっています。

下巻の講演録編には、東京地裁の交通事故専門部の裁判官が毎年おこなっている講演の内容が掲載されています。

交通事故の青い本とは

交通事故に関して、赤い本のほかに「青い本」というのも存在します。

青い本も表面のカバー全体が青いので通称「青い本」と呼ばれていますが、正式名称は「交通事故損害額算定基準─実務運用と解説─」といいます。

青い本は、日弁連交通事故相談センターの本部が発行している本です。 赤い本は毎年新しい版が発行されますが、青い本は2年に1回改定されています。

青い本、赤い本との違いは?

青い本にも、裁判の判例に基づいた損害項目ごとの損害賠償金を計算するための基準と参考となる全国の判例が赤本同様掲載されています。

内容的には赤い本と共通するものですが、どこが違うのでしょうか。

適用の地域が異なる

まず、赤い本は、日弁連交通事故相談センターの東京支部が編集した本で、その内容は東京地裁の運用を前提にしています。 赤い本の計算基準は、東京地裁の基準であると考えて間違いありません。

いっぽう、青い本は日弁連交通事故相談センターの本部が編集した本で、内容はより全国的に適用できるものです。

ただし、最近では東京地裁の基準が広く一般で使われるようになってきているので、地方であっても赤い本が使われるケースも多いです。

青い本では慰謝料の基準に幅をもたせている

赤い本の慰謝料の基準は基本的に金額が明確に記載されており、幅をもたせていません。

それに対し、青い本の慰謝料の基準は金額に幅を持たせ、症状や被害者の個別事情によって、その範囲内で金額を調整するかたちをとっています。

赤い本の場合は東京地裁における判例を前提とするので、東京地裁の基準を記載すれば足りますが、青い本の場合には全国を対象としているので、各裁判所の運用状況に応じてある程度幅を持たせているというわけです。

青い本のほうが詳しい解説が載っている

赤い本は個別の解説は少なめですが、青い本の場合にはそれぞれの損害賠償金について比較的詳しく解説されているため、一般の方でもとっつきやすい部分はあります。

青い本には過失割合の解説がない

交通事故には被害者と加害者の「過失割合」についてのトラブルがつきものです。 過失割合は損害賠償の金額に大きく関わるので、事故のケースごとに適切な過失割合を知ることが大切です。

赤い本にはおもな交通事故の過失割合の基準が掲載されていますが、青い本には過失割合の基準が掲載されていないので、青い本を見ても、具体的な過失割合を知ることはできません。

赤い本は裁判例が豊富

赤い本にも青い本にも交通事故の損害賠償訴訟の判例が掲載されていますが、判例は赤い本のほうがたくさん載っています。

赤い本の場合、毎年の改定のたびに、100程度の裁判例を入れ替えているので最新の裁判例を知ることができます。

交通事故の慰謝料を赤い本基準でもらうには

交通事故の慰謝料や損害賠償金は、赤い本が適正な基準であることがわかりました。 では、実際に交通事故の示談金を赤本の基準で受け取るにはどうすればいいのでしょうか?

個人が赤い本基準で示談交渉するのはむずかしい

赤い本や青い本は専門書なので一般の書店では買えませんが、日弁連交通事故相談センターから購入することは可能です。 ただし、一般の人が理解するにはむずかしい内容です。

内容をがんばって理解するなら、示談交渉の際、加害者側の保険会社が提示してきた示談金が適正かどうかを判断するためには有用です。

しかし、一般の人が赤い本基準で損害賠償金を請求しても、示談の段階で赤本基準の示談金を受け取ることはできません。

赤本の基準はあくまでも東京地裁の実務に基づき、裁判例の傾向を考慮して作成された基準であり、裁判を前提にしたものだからです。

そのため、一般の人が損害賠償金を赤本の基準で受け取りたいのであれば、原則として裁判を起こさなければいけないということになります。

裁判においても、損害賠償金を赤本の基準で受け取るには、適切な主張・立証が必要なので、個人で適切な主張・立証をするのはむずかしいケースもあります。

弁護士なら赤い本基準で示談を成立させることができる

弁護士に示談交渉を依頼すれば、裁判を起こさなくても赤い本基準の慰謝料を受け取ることができます。

弁護士に交渉を依頼した場合、保険会社との示談が成立しなければ、弁護士は裁判を起こします。

弁護士なら裁判の場で適切な主張・立証ができる可能性が高く、保険会社は赤い本基準での賠償金を払う義務を負う可能性が高くなります。 しかも裁判になれば遅延損害金も合わせて請求できるんです。 保険会社側も弁護士を立てる必要がでてくるので、お金も時間もかかってしまいます。

そのため、保険会社は早期に解決でき、遅延損害金を支払わなくてもよい示談の段階で、赤い本基準に基づく支払に応じようと合理的に判断するというわけです。

交通事故の相談は弁護士法人琥珀法律事務所

  • 弁護士法人琥珀法律事務所に電話相談
  • 弁護士法人琥珀法律事務所にメール相談

受付時間:平日10:00〜20:00 ※メールでのご相談は24時間受付けております。

page top